
英語多読おすすめ教材をレベル別に紹介
英語多読を始めたいけれど、どの本から読めばいいか迷っている人は多い。教材選びを間違えると、難しすぎて挫折するか、簡単すぎて退屈に感じるかのどちらかだ。
多読の成否は「自分のレベルに合った教材を選べるかどうか」にかかっている。98%理解できるレベルの本を選ぶのが鉄則だ。
この記事では、初心者から上級者まで英語多読におすすめの教材をレベル別に紹介する。選び方の基準、無料で読める方法もあわせてまとめた。
英語多読の教材選び|3つの基準
おすすめ教材を紹介する前に、多読教材を選ぶ際の基準を整理しておこう。
基準1: YL(読みやすさレベル)で選ぶ
多読教材には**YL(Yomiyasusa Level)**という日本独自の難易度指標がある。0.0〜9.9の数値で表され、数字が小さいほどやさしい。
| YL | 英語レベルの目安 | 1冊の語数 |
|---|---|---|
| 0.0〜0.9 | 英語にほぼ触れていない | 100〜500語 |
| 1.0〜2.0 | 中学英語がわかる | 500〜3,000語 |
| 2.0〜3.5 | 高校英語がわかる | 3,000〜15,000語 |
| 4.0〜5.5 | 大学受験レベル | 15,000〜40,000語 |
| 6.0以上 | ペーパーバックが読める | 40,000語以上 |
自分が「楽に読める」と感じるYLの本を大量に読むのが多読の基本戦略だ。
基準2: 興味のあるジャンルで選ぶ
多読は「楽しんで読むこと」が前提だ。内容に興味が持てなければ続かない。
冒険が好きならMagic Tree House、ミステリーが好きならOxford Bookworms Libraryのミステリーシリーズなど、自分の好みに合ったジャンルを選ぼう。
基準3: シリーズもので選ぶ
シリーズものは「次も読みたい」というモチベーションを生む。キャラクターに愛着がわくと、多少難しくても読み進められる力が湧いてくる。
初心者向けおすすめ教材(YL 0.0〜1.5)
多読を始めたばかりの人、英語に自信がない人向けの教材を紹介する。
Oxford Reading Tree(ORT)
多読教材の定番中の定番。イギリスの小学校の80%以上が副読本として採用しているシリーズだ。
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YL: 0.0〜1.4(Stage 1〜9)
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語数: 1冊あたり30〜2,000語
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特徴: Kipper一家の日常を描いたストーリー。絵が豊富で、文字が少ないため「読めた」という達成感を得やすい
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ステージ数: 全9ステージ、各ステージ10冊以上
ORTの強みは、同じステージ内に複数の本があること。同じ難易度でたくさん読めるため、自然とレベルに慣れることができる。
無料で読む方法: Oxford Reading Clubのサブスクリプション(月額約1,000円)で約900冊が読み放題。Oxford Owlでは約200冊が無料で読める。
ラダーシリーズ(IBCパブリッシング)
日本人英語学習者のために作られたGraded Readersシリーズ。
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YL: 0.8〜5.0(Level 1〜5)
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語数: 5,000〜30,000語
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特徴: 巻末にワードリストがあり、辞書なしで読める工夫がされている。名作文学のリライト版が多い
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おすすめタイトル: 「走れメロス」「銀河鉄道の夜」「星の王子さま」
日本の名作が英語で読めるのが特徴で、「ストーリーを知っている作品」から始められるのが強みだ。
Foundations Reading Library
トムソン社が出版する初心者向けGraded Readers。
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YL: 0.5〜1.8(Level 1〜7)
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語数: 1,000〜4,000語
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特徴: 若者の日常を描いたオリジナルストーリー。イラストが多く、テンポが良い
中級者向けおすすめ教材(YL 2.0〜4.0)
中学〜高校英語の基礎がある人向け。読みごたえのあるストーリーを楽しめるレベルだ。
Oxford Bookworms Library
世界で最も読まれているGraded Readersシリーズの一つ。
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YL: 1.0〜6.0(Stage 1〜6)
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語数: 5,000〜30,000語
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特徴: 名作文学、ミステリー、伝記、ノンフィクションなどジャンルが豊富。250タイトル以上のラインナップ
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おすすめタイトル: 「Sherlock Holmes」(Stage 2)、「A Christmas Carol」(Stage 3)
文学作品を手軽に英語で楽しめるのが最大の魅力だ。映画やドラマの原作も多く、読んだ後に映像で楽しむこともできる。
Penguin Readers
Penguin社が出版する段階別読み物。
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YL: 1.0〜5.5(Level 1〜7)
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語数: 2,000〜25,000語
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特徴: 映画のノベライズ版が充実。「MARVEL」シリーズや「ジュラシック・パーク」など人気タイトルが揃う
映画が好きな人には特におすすめだ。ストーリーを知っている作品なら、多少難しくても読み進められる。
Magic Tree House
アメリカの児童書ベストセラー。
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YL: 2.5〜3.5
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語数: 5,000〜8,000語
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特徴: ジャックとアニーの兄妹がタイムスリップして冒険するストーリー。歴史や科学の知識も自然に学べる
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シリーズ: 50巻以上
1冊の語数が手頃で、読み切りやすいのが魅力。シリーズが長いため、キャラクターに愛着がわくと何十冊も読み進められる。
上級者向けおすすめ教材(YL 4.5以上)
Graded Readersを卒業して、一般の洋書に挑戦したい人向け。
Harry Potter シリーズ
多読上級者の定番。
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YL: 6.0〜8.0(巻が進むほど難しくなる)
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語数: 77,000〜198,000語(全7巻で約110万語)
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特徴: ストーリーの魅力で最後まで読み切れる人が多い。全7巻を読破すれば100万語を超える
第1巻「Philosopher's Stone」から始めるのがおすすめだ。第1巻はYL 6.0程度で、児童書の延長として読みやすい。
Roald Dahl 作品
イギリスの国民的児童文学作家の作品群。
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YL: 4.0〜6.0
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語数: 20,000〜50,000語
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おすすめタイトル: 「Charlie and the Chocolate Factory」「Matilda」「The BFG」
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特徴: ユーモアと風刺が効いた作風。英語はシンプルだが表現が豊か
Harry Potterの前段階としても最適だ。
一般のペーパーバック
自分の興味あるジャンルから選ぶ。おすすめのジャンルは以下のとおり。
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ミステリー: テンポが速く、先が気になって読み進められる
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YA(ヤングアダルト)小説: 大人向けより語彙がやさしく、ストーリーが面白い
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ビジネス書: 実用的な知識と英語力を同時に得られる
無料・低コストで多読教材を入手する方法
多読は大量の本が必要なため、コストが気になる人も多い。無料または低コストで教材を入手する方法を紹介する。
図書館の多読コーナー
全国の公立図書館の多くが多読用の教材セットを所蔵している。大阪府立図書館や東京都立図書館などは、ORTやGraded Readersの充実したコレクションを持つ。
Kindle Unlimited
月額980円でKindle本が読み放題になるサービス。Graded Readersや洋書の一部がラインナップに含まれている。多読との相性は抜群だ。
Oxford Reading Club
月額約1,000円でORTを含む約900冊が読み放題。音声付きで、リスニングの練習も兼ねられる。
多読に使えるアプリについて詳しくは、英語多読に最適なアプリを比較した記事を参考にしてほしい。
まとめ
英語多読のおすすめ教材をレベル別に紹介した。要点を振り返ろう。
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教材選びの基準: YLで難易度を確認、興味のあるジャンルを優先、シリーズもので続ける
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初心者(YL 0.0〜1.5): Oxford Reading Tree、ラダーシリーズ
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中級者(YL 2.0〜4.0): Oxford Bookworms Library、Penguin Readers、Magic Tree House
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上級者(YL 4.5以上): Harry Potter、Roald Dahl、一般のペーパーバック
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コストを抑える方法: 図書館、Kindle Unlimited、Oxford Reading Club
迷ったら、まずOxford Reading TreeのStage 1から始めてみてほしい。1冊5分もかからずに読める。「英語の本を1冊読めた」という体験が、次の1冊への原動力になるはずだ。
英語多読の全体像を把握したい方は、英語多読の完全ガイドもあわせてチェックしてほしい。
Aki
Ta-doku 開発者 / 英語多読実践者
英語多読歴3年。自身の多読経験から生まれた課題を解決するため、YouTube×AI多読サービス「Ta-doku」を開発・運営しています。
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