
英語が読めるようになる方法を探しているあなたへ。単語帳は頑張った。文法書も一通りやった。なのに長文になると頭がフリーズする。
実は読めない原因は「単語力不足」だけではない。読み方そのものにコツがある。正しい方法を知っているかどうかで、上達スピードは大きく変わる。
この記事では英語が読めるようになる具体的な方法を5つと、初心者でも3ヶ月で英文が読めるようになる実践ロードマップを紹介する。
英語が読めるようになるために必要な3つの力
英語を読む力は「語彙力」「文法力」「読む体力」の3つで構成される。どれか1つが欠けても、英文はスムーズに読めない。まずは自分に何が足りないのかを把握しよう。
語彙力 — 知っている単語の量
語彙力は英語リーディングの土台だ。言語学者のPaul Nation氏の研究では、英文を快適に読むには「98%の単語を知っている状態」が目安とされている。
100語のうち知らない単語が2語以下なら、文脈から意味を推測できる。逆に知らない単語が5語以上あると、読むたびに止まってしまい内容が頭に入らない。
まずは中学レベルの基本単語1,000語を確実に押さえること。基本単語をカバーするだけで、日常的な英文の約85%をカバーできる。
文法力 — 文の構造を見抜く力
文法力とは、英文のSVOC(主語・動詞・目的語・補語)の構造を見抜く力のこと。単語を全部知っていても、文の構造がわからなければ意味を正確につかめない。
ただし、難しい文法書を最初から完璧にこなす必要はない。中学英語レベルの文法が理解できれば、多くの英文は読める。5文型、関係代名詞、不定詞、動名詞あたりを押さえておけばまず大丈夫だ。
文法は「ルールを暗記する」より「英文の中で体感する」ほうが定着する。精読で1文ずつ構造を確認する練習が効果的だ。
読む体力 — 英語を英語のまま処理する持久力
語彙も文法も十分なのに長文が読めない人は「読む体力」が不足している。英語を日本語に訳さず、英語の語順のまま理解する持久力のことだ。
日本語に変換しながら読むと、脳の処理に2倍の負荷がかかる。短い文なら対応できても、長文になると処理が追いつかなくなる。
読む体力はトレーニングで鍛えるしかない。やさしい英文を大量に読む多読が最も効果的な方法だ。
英語が読めるようになる方法5つ
ここからが本題。英語が読めるようになる方法を5つ紹介する。1つだけを極めるより、5つを組み合わせて使うのが効率的だ。
方法1|精読で文の構造を正確につかむ
精読とは、1文1文を丁寧に分析しながら読む方法のこと。英語が読めるようになるための最初のステップだ。
やり方はシンプル。まず英文のS(主語)とV(動詞)を見つける。次にO(目的語)やC(補語)を確認する。修飾語がどの単語にかかっているかを矢印で示す。
たとえば "The book that I bought yesterday was very interesting." という文なら、主語は "The book"、動詞は "was"、補語は "interesting" だ。"that I bought yesterday" は "The book" を修飾する関係代名詞節。こうやって分解すると構造が見える。
精読は1日1文からで十分。毎日続けるうちに、構造を見抜くスピードが上がっていく。返り読み(後ろから前に訳すクセ)の矯正にも効果がある。
方法2|多読でインプット量を一気に増やす
多読(Extensive Reading)は、自分のレベルに合ったやさしい英語素材を大量に読む方法だ。英語多読の3原則は「辞書を引かない」「わからないところは飛ばす」「つまらなければやめる」の3つ。
なぜ多読が効くのか。言語学者Stephen Krashenの「インプット仮説」によると、理解可能なインプットを大量に受けることで言語は自然に習得される。やさしい英文を繰り返し読むうちに、頻出単語やフレーズが自然と記憶に定着するのだ。
素材選びのポイントは「98%理解できるレベル」を選ぶこと。難しすぎる素材は挫折の原因になる。「簡単すぎるかな」と感じるレベルがちょうどいい。
社会人の英語多読の記事でも解説しているが、忙しい人こそ多読が向いている。1日10分のスキマ時間でも、続ければ確実に読む力は伸びる。
方法3|音読でリーディングスピードを上げる
音読は、英語を声に出して読むトレーニングだ。リーディングスピードを上げたい人に特に効果がある。
音読が効く理由は明快。声に出して読むと、物理的に返り読みができなくなる。英語の語順で前から処理する力が自然に身につくのだ。
やり方は、まず精読で内容を理解した英文を選ぶ。意味を理解した状態で、英語の語順のまま声に出して読む。最初はゆっくりでいい。慣れてきたらスピードを上げていく。
1つの英文を5回繰り返すのが目安だ。同じ文を繰り返すと、英語のリズムやチャンク(意味のかたまり)が体に染み込む。黙読のスピードも自然と速くなる。
方法4|スラッシュリーディングでチャンク処理を覚える
スラッシュリーディングとは、英文の意味の区切りにスラッシュ(/)を入れて読む方法のこと。英語を前から理解する練習として効果が高い。
たとえば "I went to the library / to study English / with my friend / last Saturday." のように区切る。スラッシュごとに意味のかたまりを前から処理していく。
スラッシュリーディングのメリットは、長い文でもパニックにならないこと。どんなに長い英文も、チャンク(意味のかたまり)に分解すれば短い日本語フレーズの連続になる。
最初は5語ごとにスラッシュを入れるくらいでいい。慣れてきたらスラッシュの間隔を広げていく。最終的にはスラッシュなしで前から読めるようになるのがゴールだ。
方法5|語彙強化で読める範囲を広げる
語彙力を増やせば、読める英文の範囲が広がる。ただし単語帳で丸暗記するだけでは、実際の英文で使える語彙にはなりにくい。
おすすめは「文脈の中で覚える」方法だ。多読をしながら、何度も出てくる単語をリストアップする。文脈とセットで覚えた単語は、忘れにくいし応用も利く。
具体的なやり方は、多読中に3回以上出会った未知の単語だけをメモする。1回しか出てこない単語は無視していい。頻出する単語こそ、覚える価値のある単語だ。
多読と語彙強化を並行すると定着率が高い。「読む→出会う→調べる→また読む→定着する」のサイクルが回るからだ。
初心者向け3ヶ月ロードマップ
方法がわかっても「何から始めればいいかわからない」という人は多い。ここでは、英語が読めるようになるまでの3ヶ月ロードマップを紹介する。
1ヶ月目|基礎固め
1ヶ月目は「読むための土台」を作る期間だ。焦って多読に飛びつかず、基礎を固めよう。
やることは3つ。
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中学英文法を復習する(参考書1冊を2週間で通読)
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精読で1日1文を正確に読む(SVOCの構造分析)
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基本単語1,000語を確認する(知らない単語だけピックアップ)
文法の復習には、中学英語の総復習系の参考書が1冊あれば十分。完璧に暗記する必要はない。「ああ、こんなルールあったな」と思い出せるレベルでOKだ。
2ヶ月目|多読スタート
2ヶ月目からいよいよ多読を始める。精読で培った「構造を見る力」を土台に、やさしい英文を量で読んでいく。
やることは3つ。
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やさしい素材で1日10分の多読を開始
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音読を並行して実施(精読済みの文を1日5回音読)
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スラッシュリーディングの練習(1日1文、スラッシュ入りで読む)
多読の素材は「簡単すぎる」と感じるレベルから始めるのが鉄則。難易度を上げるのは、楽に読める感覚がついてからで遅くない。
3ヶ月目|量を増やす
3ヶ月目は多読の時間と量を増やすフェーズ。読む体力が育ってきた段階で、自分の興味がある分野の英文にも挑戦する。
やることは3つ。
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1日20分の多読(2ヶ月目の倍に)
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興味のある分野の英語記事やニュースに挑戦
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読んだ語数を記録して成長を可視化する
3ヶ月目の終わりには「やさしい英文がストレスなく読める」レベルに到達できる。完璧ではなくても「英語を読むことへの抵抗感」がなくなっているはずだ。
| 時期 | メインの取り組み | 1日の目安時間 | ゴール |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月目 | 文法復習 + 精読 + 基本語彙 | 20分 | 英文の構造が見えるようになる |
| 2ヶ月目 | 多読 + 音読 + スラッシュリーディング | 20分 | やさしい英文を前から読める |
| 3ヶ月目 | 多読の量を増やす + 興味分野に挑戦 | 30分 | 英語を読む抵抗感がなくなる |
英語が読めるようになるおすすめアプリ・教材
方法とロードマップがわかったら、あとは道具選び。英語リーディングに使えるアプリ・教材を簡単に紹介する。
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Ta-doku: YouTube動画をAIがレベル別に要約し、多読素材に変換してくれるサービス。好きな動画が教材になるので続けやすい → Ta-doku
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Langaku: 集英社の人気マンガを英語で読めるアプリ。絵で文脈がわかるため初心者に最適
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Kindle Unlimited: 月額980円で洋書10万冊以上が読み放題。多読の量を稼ぎたい中上級者向け
アプリの詳しい比較は英語が読めるようになるアプリ7選で解説している。自分に合ったアプリを見つけたい人はあわせて読んでみてほしい。
よくある質問
Q. 英語が全く読めない初心者は何から始めるべき?
まず中学英文法の復習から始めよう。文法がわかれば精読ができる。精読ができれば多読に進める。
いきなり多読に飛びつくと「何が書いてあるかわからない」まま読むことになり、効果が薄い。急がば回れで、基礎固めに2週間使うのが結果的に近道だ。
Q. 英語が読めるようになるまでどれくらいかかる?
毎日10〜20分の学習を続ければ、3ヶ月で「やさしい英文がストレスなく読める」レベルに到達できる。ただし個人差はある。
重要なのは「毎日続けること」だ。週末にまとめて2時間やるより、毎日15分のほうが効果は高い。言語学習は短時間でも頻度が大切になる。
Q. 多読と精読、どちらを先にやるべき?
精読で基礎を固めてから多読に移行するのが効率的だ。文の構造がわからないまま多読をしても、間違った理解のまま読み進めてしまうリスクがある。
ただし、精読を完璧にしてから多読を始める必要はない。目安として精読1:多読3くらいの比率がおすすめ。基礎がある程度固まったら、早めに多読を始めて量をこなそう。
まとめ
英語が読めるようになる方法のポイントを振り返ろう。
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英語リーディングに必要なのは「語彙力」「文法力」「読む体力」の3つ
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精読で構造を理解し、多読で量をこなすのが最短ルート
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音読とスラッシュリーディングで前から読む力を鍛える
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語彙は文脈の中で覚えると定着率が高い
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3ヶ月のロードマップに沿って段階的に取り組むのが効率的
まずは今日から1日1文の精読を始めてみよう。1文なら5分もかからない。1ヶ月後には多読に進める土台ができているはずだ。
アプリで多読を始めるならTa-dokuがおすすめ。好きなYouTube動画がAIで多読素材に変わるので、学習のハードルが低い。まずは無料プランで試してみてほしい。
Aki
Ta-doku 開発者 / 英語多読実践者
英語多読歴3年。自身の多読経験から生まれた課題を解決するため、YouTube×AI多読サービス「Ta-doku」を開発・運営しています。
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