
「イマージョンって面白そうだけど、結局何をすればいいんだ」
そう感じている人は多いと思います。私も最初はそうでした。YouTubeで「イマージョンで英語が話せるようになった」という動画を見て興奮したものの、いざ始めようとすると何から手をつければいいのかが全然わからない。理論の説明を読めば読むほど混乱が増すという状況でした。
この記事では、そういった「理解はできたけど動けていない」人に向けて、イマージョン学習の具体的な進め方をステップ順に説明します。読み終わった後に「今日これだけやればいい」と思えるような内容にしています。始める前に確認|今の自分のレベルを把握するまず最初にやることは、教材探しでも単語の暗記でもありません。「今の自分がどのくらい英語を理解できるか」を確認することです。
自分のレベルを確認する方法は簡単です。まず何でもいいので英語のYouTube動画を1本見てみてください。3割しか聞き取れなければ初級、5〜7割わかれば中級、8割以上なら上級です。それだけで今日から始める教材の方向性が決まります。
レベル別のスタート地点の目安はこんな感じです。初級(英語の音を聞いてもほとんど単語として聞き取れない)は、子ども向けのYouTubeチャンネルから始めるのがいいです。「Peppa Pig」や「Blippi」のような子ども向けコンテンツは語彙が限定されているため、初級者でも持ちやすいです。中級(単語はいくつか聞き取れるが、文全体の意味を追うのが難しい状態)は、普通の英語YouTubeチャンネルで字幕を補助的に使いながら始められます。上級(ヲックり話されれば大意はつかめる状態)は、字幕なしでも挑戦できるコンテンツの幅が広がります。ステップ1|ジャンルを1つ決める自分のレベルが大まかに把握できたら、次はジャンルを1つ絞ります。同じテーマのコンテンツを続けて見ることで、同じ語彙が繰り返し登場するからです。料理チャンネルを影本見れば、「simmer(弱火で煮る)」「season(味付けする)」「dice(さいの目に切る)」といった表現が自然に頭に入ってきます。筋トレ系のチャンネルなら「rep(回数)」「form(フォーム)」「bulk up(筋肉をつける)」が繰り返し出てきます。
ジャンル選びの基準は、英語力ではなく興味・関心です。自分が日本語でも普段から見たり読んだりしているテーマを選ぶのが正しい選び方です。のちに商品の話題がどんな文脈で展開されるかを事前に知っているため、英語で聞いても推測しやすくなるからです。ステップ2|最初の1週間のルーティンを作るジャンルが決まったら、次は量の話です。ただ、ここで「1日2時間やろう」と決めてしまうのはおすすめしません。最初の1週間は1日15分から始めるのが現実的です。15分であれば多くの人がすでに日常に持っているスキマ時間の中に収まります。
字幕の使い方は段階的に変えていきます。最初は英語字幕ありで始めて、聞き取れた表現を確認しながら進めます。日本語字幕は避けたほうがいいです。日本語字幕があると脳が英語の音ではなく日本語の意味を追いかけてしまうため、英語そのものへの慣れが遅くなります。字幕なしへの切り替えタイミングの目安は「同じ動画を英語字幕ありで2〜3回見て、5〜6割聞き取れるようになった」ときです。
続けるための仕組として、やる時間帯と場所を固定するのが有効です。「毎朝コーヒーを飲みながらキッチンでYouTubeを見る」のように、すでにある習慣に紐付けると無意識に動けるようになります。ステップ3|気づいた表現をAnkiに登録するコンテンツを見ながら「これはよく出てくるな」「知らなかったけど便利な表現だ」と思ったものは、Ankiに登録していきます。
AnkiはPC・スマホ両対応の単語帳アプリで、apps.ankiweb.netから無料でダウンロードできます(iOSアプリのみ有料、AndroidとPCは無料)。カードの基本的な作り方は、表面に英語の文、裏面に日本語の意味を入れる形です。単語1語だけより、その表現が使われていた文章ごと入れる方がいいです。文脈の中で覚えた方が、実際に使える記憶として定着します。
1日の目安は、新規カード10〜20枚登録して、復習カードはAnkiが自動で出してくれるものをこなすだけです。登録しすぎて復習が追いつかなくなると逆効果です。ステップ4|多読を並行して始めるリスニング中心のイマージョンに、読む習慣を加えるとインプット総量が一気に増えます。耳で触れた表現がテキストで出てきたとき「あ、これ聞いたことある」となる瘜間が積み重なっていきます。
最初の読み物は、YouTubeで見ているジャンルの英語記事から入るのがスムーズです。旅行系のYouTubeを見ているなら英語の旅行ブログを読む、という具合です。すでに音で触れている語彙が読む文章にも出てくるので、知らない単語ばかりという状態になりにくいです。
語数を記録するとモチベーションが続きやすいです。Ta-dokuは英語の記事や書籍を読んだ語数を入力して記録・管理できるサービスです。「今月で10万語読んだ」という積み上げが数字で見えると、成長の実感が出て習慣が定着しやすくなります。どれくらいで変化を感じるか正直に言うと、最初の1〜3か月は変化を感じにくいです。これはよく「サイレントピリオド(沈黙期間)」と呼ばれる段階で、脳が大量のインプットを処理しているけれど、まだ表面に出てこない時期です。
ただ、変化がゼロというわけではありません。こういう小さなサインが出てきます。以前は音の塑塩にしか聞こえなかったのに、単語として認識できるものが増えてきた。同じ動画を2回目に見たとき、1回目より理解度が上がっている気がする。Ankiで登録した表現がコンテンツの中で出てきたとき、すぐ意味がわかるようになった。こういった変化は小さいですが、正しく進んでいるサインです。小さな変化を小さいままにしないこと。続けることが最大の戦略です。まとめ今日やってほしいことは1つだけです。自分が普段日本語でも見ているジャンルを1つ思い浮かべて、そのジャンルの英語YouTubeチャンネルを1つ探してみてください。チャンネルが見つかって動画を1本見たら、今日のイマージョン学習は完了です。15分でできます。
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Aki
Ta-doku 開発者 / 英語多読実践者
英語多読歴3年。自身の多読経験から生まれた課題を解決するため、YouTube×AI多読サービス「Ta-doku」を開発・運営しています。
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